Webの広告運用とは?
Webの広告はTVや雑誌の広告とは異なり、リアルタイムに広告運用していくことが可能です。Webユーザーの反応を見ながら、広告目標を達成できるように、入札額・ターゲット・広告内容などを、変更・改善しながら運用するのです。
このような広告を「運用型広告」と言い、近年のインターネット広告媒体費の約80%を占めています。
運用型広告の定義としては、「リアルタイムに入札額や予算・広告内容・配信期間や地域、ターゲットなどを変更できること」「クリック課金のような成果型課金広告であること」。
さらに「オークション形式の入札であり、入札額や広告の品質で掲載順位が決定されること」「成果を判定するタグを挿入できること」などの条件があります。
運用型広告の種類
運用型広告の種類としては、Yahoo! JAPANやGoogleなどへの 「リスティング広告」や「ディスプレイ広告」、コンテンツの間に表示させる「インフィード広告」、cookie情報を利用した「リターゲティング広告」、横断的に配信できるDSP(Demand Side Platform )広告などがあります。それとは逆に、運用型広告に含まれない広告としては、「枠買い広告(純広告)」「予約型広告」「タイアップ広告」「アフィリエイト広告」 があります。
「枠買い広告(純広告)」は、広告を表示した回数により金額が決まります。また「予約型広告」は、あらかじめ決めた配信形態で広告を配信する形態です。
運用型広告とそれ以外の広告との主な違いは、運用型広告では日々の運用が必要なことです。
予算をもとに入札価格や配信時間、ターゲットなどを調整することにより、広告効果を増大させることを目指しています。
リスティング広告とディスプレイ広告の特徴と違い
Yahoo! JAPANやGoogleの検索結果に連動して、検索結果ページの上部や下部に広告を表示させ、自社サイトに誘導するのが「リスティング広告」です。そして広告枠のバナー広告やテキスト広告をクリックすることで、誘導したいLPやサイトなどに移動させるのが「ディスプレイ広告」です。
「リスティング広告」のメリットは、ユーザーのニーズにピッタリ合致した広告が表示されることです。ユーザーが検索したキーワードに関連した広告が表示されるため、クリック率やコンバージョン率が高くなりやすいという特徴があります。
しかし反面で、はっきりとしたニーズを持ったユーザーにしか、広告が表示されないというデメリットもあります。
「ディスプレイ広告」のメリットは、広告を配信できるサイトが無数にあることです。広告枠を持つサイトであれば自社の広告を出稿することができるため、幅広く多くの人に広告を見てもらうことも可能です。
そのかわりリスティング広告と比較すると、クリック率やコンバージョン率が低くなる傾向があります。クリック率やコンバージョン率を高くするためには、しっかりとしたターゲティングを行い、出稿するサイトを選ぶ必要があります。
動的検索広告とインフィード広告の特徴と違い
「動的検索広告(DSA:Dynamic Search Ads)」は、リスティング広告の機能の一つです。事前にWebサイトを登録しておくと、サイトに適したキーワードを自動的に判断して広告を配信します。広告文もキーワードに沿ったものが、自動で生成されます。 動的検索広告は、どんなキーワードを設定したらベストなのかが分からない時や、取扱商品が多いECサイトなどに最適です。
動的検索広告によって、顧客のニーズを把握できる可能性もあり、そこで得たデータをリスティング広告に活用して成果を上げることもできるのです。
そして「インフィード広告」は、コンテンツの間に表示される広告のことです。基本的にスマホサイトやSNSなどを中心に配信されており、スマホの普及と共にインフィード広告も成長してきています。
キュレーションサイトなどでコンテンツのデザインに合わせて配信されるため、広告感があまり感じられないのがメリットです。
コンテンツに馴染むように作られており、ユーザーのスムーズな閲覧を妨げないようにしています。
SNS広告と動画広告の特徴と違い
Facebook・Twitter・Instagram・LINEなど、SNSに配信する広告が「SNS広告」です。SNSは媒体により、利用するユーザーの年代層や嗜好が異なります。そのため媒体の特性を知り使いこなせば、多様化したニーズに対応することができ、ターゲットを絞り込んだ告知や集客も可能になります。
そしてYouTubeやYahoo!アプリに配信される、動きと音でアプローチする広告が「動画広告」です。
動画広告は、音や動きでユーザーを引き付けることができるため、多くの情報を一度に伝えることができるというメリットがあります。
広告運用の5つのステージ
広告を運用しようとすると、やるべき内容や検討すべきことが多すぎて分かりにくいものです。広告運用で成果を上げるためには、次の5つのステージに分けて考えてみましょう。1、初期運用期
最重要キーワードに絞って広告を配信し、データを収集しながらLPの改善を行います。
2、分析期
最重要キーワードの成果が出たら、キーワードのバリエーションを増やして、他の媒体への配信についても検討をします。
3、集約期
様々なキーワードや媒体を試した結果に基づき、費用体効果が高かったキーワードや媒体に集中的に配信して運用成果を上げます。
4、改善期
試したけれど効果が無かった配信について、改善できないかを検討して実行します。
5、拡大期
配信する広告媒体を増やして、配信をどんどん広げていきます。
6、最適な運用をまとめる
いままでの広告運用を見直し、自社に適した運用法を整理して、最適な運用法に集中します。
Web広告を代理店に依頼できる?
Webの広告運用は、 代行してくれる代理店に依頼する方法もあります。代理店に依頼すれば、初期設定や広告の選択・広告配信数のボリューム調整・広告内容の作成なども任せることができ、代理店の持つノウハウを使うことができます。
代理店を利用する場合の注意点は、広告費の他に20%ほどの手数料か定額手数料がかかるため、費用が高くなることです。
代理店に依頼する際には、事前に社内で「手数料の支払い基準」や「広告配信から撤退する目安」などの、基本的な広告運用の方針を決めておくことが大切です。
自社での広告運用を検討したい場合には、広告運用のセミナーを活用する方法もあります。
(画像は写真ACより)