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API連携によるWEBページへの効果と実践方法

API連携によるWEBページへの効果と実践方法

API連携とは?

APIはアプリケーション プログラミング インターフェイス(Application Programming Interface)の略で、「何かのサービスを提供する側が、そのサービスを利用できるように提供するインターフェイスのこと」です。

つまりAPIというのは、開発者(提供者)がソフトウエアの一部の機能で公開可能なものを、外部の他のソフトウエアと機能を共有できるようにするための規約です。

共有されるのは特定の機能であり、データなどすべてが共有されるわけではありません。

公開API情報の登録サイト「Programmable Web」によると、2018年1月までに19,000件の公開APIが登録されています。

国際的にもAPIの認知度は向上してきており、公開も継続して行われています。

Web APIとは?

そしてWeb APIは、Web上に公開して誰もが機能を使えるようにしたAPIです。

HTTP/HTTPSベースで実現します。

Web上に公開された機能を自分のソフトウエアに埋め込むことにより、アプリケーション同士を連携させることが可能になるのです。

ただAPIと記載されている場合でも、多くはWeb APIの意味で使われています。

API公開による主な効果は3つ

APIによる効果には、「オープンイノベーションの促進」「既存ビジネスの拡大」「サービス開発の効率化」などがあります。

企業が自社のAPIを公開すると、外部の知見によるオープンイノベーションの促進が期待できます。

自社だけでは考えつかないアイディアが自然と生まれ、新たなサービスにつながる可能性があるのです。

その結果、今までアプローチできなかったユーザー層へのアプローチも可能になり、提供するサービスの利用者が増えます。

既存ビジネスのチャンスが拡大して、利益増にもつながる可能性があるのです。

また直接的に自社の利益にはなりませんが、同じものを複数開発するのを防げるため開発コストの抑制につながり、すばやい新規サービス展開が可能になります。

世の中全体のサービス開発を、効率化することができるのです。

APIを利用するメリット

自社が開発を行う際には、公開されているAPIを利用することで、システム開発コストを抑えることができ、開発に必要な時間を短縮することができます。

自社のサービス内容の拡張や外部サービスとの連携も、APIを利用することで開発が容易になります。

多様なサービスをスピーディに提供できるようになるという、大きなメリットがあります。

APIを利用したサービスには、顧客にとってもセキュリティの向上と便利さの向上ができる、というメリットがあります。

例えば会員登録が必要なWebサイトやアプリを使う際に、Google、Facebook、Yahooなどのアカウントでログインできるサイトが増えてきています。

これもAPI利用の一例です。

顧客の登録の手間を減らすことができるため、顧客にとっても使いやすいシステムになるのです。

API連携するための手順

Web APIの利用方法「登録から操作するまでの使用の流れ」をご説明します。

実際に実装する際には、各APIの提供先のサイトを再度ご確認下さい。

1. API提供会社への登録

APIを提供しているWeb APIサイトに、使用情報などを登録します。

登録する内容は「Web APIに使うアプリケーションについて」「概要」「使用するサイトのURL」などです。

多くのAPIは登録も利用も無料です。

さらに、登録の必要がないAPIもあります。

2. APIキーとAPIシークレットを取得してアプリケーションに設定

APIを利用するには、セキュリティのためのAPIキーとAPIシークレットの取得が必要です。

APIキーとAPIシークレットは、外部の人が使えないようにする、IDとパスワードのような役割をします。

3. APIをアプリに実装

実際に実装して使ってみましょう。

簡単に実装できるものから、エンジニアに依頼しないと難しいものまであります。

実装する場合には、ローカル開発環境などで試してみてから公開することをお勧めします。

独自のWEB APIの活用事例

APIサービスを公開している事例と、活用したサービスの特徴をご紹介します。

倉庫や物流機能のAPI

物流業者が倉庫や物流機能のAPIを公開して、製造業者や小売業者などが活用しています。

例えば「ヤマト運輸」の公開したAPIを、EC業者が導入した事例があります。

ECサイトで購入したユーザーは、購入したサイトやアプリ内で受取場所や時間の変更ができるようになるため、ユーザーの利便性がアップします。

ECサイト運営者にとっても、送り状の発行や送料の決済などがアプリ上で完結できるようになり、バックヤード業務を軽減できるという導入メリットがあります。

他の事例としては、倉庫業者のAPIとECサイトの連携があります。

ECサイトの商品管理や保管、入荷や発送に関する業務などを、倉庫業者と連携することで、もっと効率的に行うことができるようになります。

在庫管理の自動化などにより、複雑な管理に悩まされることがなくなるのです。

広告媒体のAPI

プロモーション広告のAPIを公開することで、広告運用をシステム化する事例があります。

例えば「ヤフー株式会社」は、広告運用の自動化や効率化を行えるように、広告代理店や広告出稿先などに、Yahoo!プロモーション広告のAPIを公開しています。

「入稿」「入札」「レポート」など広告関連業務の改善や削減、広告運用の自動化の仕組みづくりにつながります。

その結果、高度な広告運用が可能になり、広告の効果や収益の向上が目指せます。

自動車関連のAPI

テレマティックスシステムの機能をAPIとして公開して、自動車の位置情報を利用した新規サービスを模索しています。

テレマティックスとは、自動車に掲載するインターネット接続が可能な端末で、車の情報管理や情報提供をすることです。

例として、他企業とAPI連携で提携して、テレマティックスで車両管理をするカーシェアリング市場に参入する事例もあります。

テレマティックスはドライバーの運転状況を管理することもできるため、危険運転を管理することにも利用できます。

(画像は写真ACより)▼外部リンク
Programmable Web
https://www.programmableweb.com/

この記事を書いた人

磯崎史弥

WEBの戦術設計や提案を得意とするWEBプランナー。実務のディレクション及び技術面の知識も豊富で、クライアントの意向をWEBプランニングに落とす事ができます。 コーディングや開発は事業スケールを意識した設計を中核にチーム形成まで視野に行うため多くのプロジェクトを成功に導いてきました。 commnet 正解や成功までの道は一つではないと思います。 特定の解法に拘らず、任意のケースにおいて実現可能な道とその先にある結果を提示することで、クライアントの決断を助ける活動をしていきたいと思っています。