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デザイン原則と方向性を決めるデザインコンセプトの重要性

デザイン原則と方向性を決めるデザインコンセプトの重要性

デザインにおいて重要なものとは?

デザイン力の高さはセンスや才能だけで決まると思われがちですが、デザインの根本にあるのは「デザイン原則」と「デザインコンセプト」です。

世の中の多くのものに原則やノウハウがあるのと同じように、デザインにも「デザイン原則」があります。

「デザイン原則」を知ることで、デザインの過程であれやこれや試行錯誤をしなくても、的確な配置などができるようになるのです。

しかし「デザイン原則」を使うだけではまだ不足であり、デザインには「コンセプト」が必要です。

「デザインコンセプト」がないと、全体が統一感に欠けたものになり、ターゲットにまったく合っていないデザインになってしまうこともあります。

デザインにおける「コンセプト」とは、建築における「意匠」にあたります。

デザイン全体の印象を決める骨格になるものであり、デザイナーから見る人へのメッセージだと言えます。

デザインの4原則

デザインの4原則「近接」「整列」「反復」「コントラスト」を知っていると、見やすくて読みやすいデザインができるようになります。

デザインの4原則とはどんなものなのか、それぞれにどんな効果があるのかをご紹介いたします。

  • 近接(Proximity)
  • 整列(Alignment)
  • 反復(Repetition)
  • コントラスト(Contrast)

●近接(Proximity)
関係するもの同士を近づけると、見ている人に関連性を伝えることができます。人は近くにあるもの同士には、関係性があると認識するためです。

位置関係を整えるだけでも、情報を整理することができ、見た人が理解しやすくすることができます。

例えば写真とその説明文は、写真の近くに説明文を配置すれば、その写真の説明文であることを伝えることができます。

近接では近さが理解のポイントになりますが、余白も重要な役割を果たしています。

関係しないもの同士は、その間に余白をつくることで、関係の薄さを伝えることができるのです。

余白は、同じような多くの情報を分かりやすく整理する時に、大変役に立ちます。

●整列(Alignment)
いろいろな要素が入る場合には、まず関連する要素同士を「近接」します。

その後右ぞろえや左ぞろえなど、見えないグリッド(線)に沿って要素を整列配置します。

右ぞろえや左ぞろえで要素をそろえるだけで、すっきりとして見やすく読みやすくなるはずです。

特に名刺では、名前・肩書き・住所・電話番号などのいろいろな要素が入りますが、要素を分類してそろえることで読みやすくできます。

● 反復(Repetition)
線やマーク、タイトルデザインなど、同じ要素を反復して使うと、デザインのなかでリズムや統一感が生まれます。意識して視覚的な特徴を強めることで、面白さやリズムをつけることができるのです。

Webサイトではタイトルやサブタイトルのデザイン、画像の位置配置や色などを統一することで、同じサイト内のページであることを分かりやすくしています。

● コントラスト(Contrast)
文字ならば大きさ、太さ、色。背景ならば色や柄。

装飾ならば線やイラストなどでコントラストをつけて、全体にメリハリが生まれるようにします。

文字や背景があまりにも変化に乏しいと、見る人に何が重要な要素であるかが伝わりません。

また視覚的なインパクトも弱くなりがちです。

大胆に対比をつけることで、より分かりやすく見やすくすることができるのです。

媒体によりカラー指定方法が変わる

「CMYK」と「RGB」は、デザインの色を指定する際に使われます。

「CMYK」は、Cyan=シアン(青)、Magenta=マゼンタ(唐紅)、Yellow=イエロー(黄)、Key plate=キープレート(黒、墨)の略で、カラー印刷やカラープリンター用などのデザインで使われます。

「RGB」は、Red=赤、Green=緑、Blue=青の略で、 パソコンやテレビのディスプレイ表示用などのデザインに使われています。

チラシやパンフレットなどの印刷物をデザインする場合には、「CMYK」でカラーを指定します。

そしてWebサイトや動画のカラーを指定する場合には、「RGB」を使います。

配色の選び方とは?

デザインで配色を決める時に知っていると役立つのが、「カラーホール」です。

「カラーホール」とは色相環のことで、12等分した円に黄・赤・青およびその中間色を、均等に配置したものです。

「カラーホール」の反対側にある色を、補色と言います。

配色を決める際には、「カラーホール」からメインカラー(イメージカラー)となる1色を選び、補色をアクセントカラーにしてメリハリを出す方法がよく使われています。

また3色を使う場合には、トライアドによる組み合わせがよく使われます。

トライアドとは、「カラーホール」で等しい間隔にある離れた3色を組み合わせた、カラフルな配色を指しています。

その他に「カラーホール」の隣り合う色である、類似色を使った配色も行われています。

類似色での配色は、まとまりのある調和がとれた配色になります。

色選びはデザインでは、大変重要です。

暖色と寒色では、見た時の印象は大きく変化するからです。

ポップで楽しいイメージにしたいのか、落ち付いた信頼感を伝えたいのかなど、デザインコンセプトに沿った色選びをすることで伝えたいことが伝わるデザインにすることができます。

余白の重要性を考えよう

デザインにおいては、余白が重要な役割を果たします。

余白が9割とも言うほどです。

デザインを始めたばかりのころは、どんどん要素を詰め込んで余白を埋め尽くしてしまいがちです。

白紙の部分を、デザインしていないように思ってしまうからです。

しかし余白があるからこそ、情報を目立たせることが可能になります。

足していくはかりではなく、引いていくこともデザインには必要です。

目立たせたい要素の周りに、意識して余白をつくることで、要素が引き立ちすっきりと目立ってくるのです。

このようなデザイン原則は、デザインコンセプトを表現するための手段です。

デザイン原則を知っていると、デザインコンセプトを形にすることができます。

しかしながら、デザインコンセプトが定まっていないと、デザイン原則を生かすことができません。

デザインコンセプトをしっかりと定めて、「伝えたいことが伝わるデザイン」「問題を解決できるデザイン」「概念のあるデザイン」を目指してみませんか。

(画像は写真ACより)

この記事を書いた人

代表取締役 Maki Aman

株式会社エニィ代表|事業の競争力を高めるブランディング|理念と事業を一致させるビジョンコンサルティングからの唯一無二の広報戦略とDX化で「CV30%アップ」「LPで月50件の成約」など実績多数|HP制作、広告、経営コンサルで結果を出し続けて20年|4児のシンママ|楽しくて、ちょっと社会に良いこと、一緒にしませんか? <経歴・受賞歴> オルタナグリーンオーシャン大賞受賞 東京都創業融資セミナー講師 商工会事業支援セミナー講師 中小企業119専門家派遣制度登録専門家 クリーク・アンド・リバー社寄稿 オーソライズ新規事業コンサルタント インスタ:https://www.instagram.com/makimakiany/?hl=ja