株式会社ANY

活動レポート

営業もサービスも採用も広告・広報も。AIスタートアップがPMFを達成するまでの支援事例 

営業もサービスも採用も広告・広報も。AIスタートアップがPMFを達成するまでの支援事例

「想いを形にするブランディング会社」と、自己紹介をしている私たちANY。
想いを形にするってなに?どんなことをしてくれるの?といった疑問を少しでもクリアにできるよう、ここでは、私たちが実際に行なったブランドを磨くための支援事例をご紹介します。

今回ご紹介するのは、AIやチャットボットサービスなどの先端のIT技術を駆使して、大手企業や自治体の顧客対応の課題を解決している株式会社サイシードとの取り組み。

出会いから数えると、実に8年以上に渡るロングスパンのプロジェクト。スタート時は5人ほどのメンバーだったスタートアップ企業でしたが、見事にPMF(プロダクトマーケットフィット)を果たし、今では50人を超えるメンバーを抱える企業に急成長。 

サイシードが目指した世界とは、そしてANYが提供するブランディングはそれに対してどのような効果を発揮できたのか、急成長の裏にあった知られざるストーリーをご紹介していきます。

出来たてのスタートアップだったサイシードとの出会い 

新ロゴ
『先端技術とビジネスデザインを通じた価値提供』をミッションに、先端のIT技術を提供するサイシード

サイシードは、『先端技術とビジネスデザインを通じた価値提供』をミッションに、AI(人工知能)を活用し顧客との1to1コミュニケーションを可能とするチャットボット「sAI Chat」 や、顧客の入力した自然文(≒話し言葉)を適切に捉え最適な回答を提示する「sAI Search」 というサービスを提供するIT企業。

今では、大手企業や自治体などをクライアントに持つ大手企業ですが、ANYが出会った頃は、メンバー5人ほどのスタートアップ企業でした。とはいえ、メンバーの経歴は華やかなもので、東京大学を卒業後にマッキンゼーへの就職を経てサイシードを創業した当時の代表をはじめ、優れた経歴を持つ人たちが集まっていました。

そんなサイシードとANYの出会いは、ANY代表の阿萬がECのコンサルティングを熱心に行っていた頃。クライアント企業のコールセンターの業務改善を依頼したのがサイシードでした。

クライアントの課題解決に向けてチームを組むことになり、まず驚いたのがサイシードメンバーの「なんでもやります!」という前向きな姿勢。そして、どんな困難に対しても「なんとかするんで大丈夫です!」という強い責任感。インテリジェンスに加えて圧倒的な熱量を兼ね備えていたサイシードに対して、阿萬は信頼感をどんどんと高めていきました。

クライアントへのプレゼンが無事に終わり、提案内容を一緒に振り返っていたところサイシード側からこんなお話がありました。

「デザイン面で困っているんで手伝ってほしいです」

この誘いをきっかけに、ANYはサイシードと深く関わっていくことになります。

0→1のために奔走する、この人たちの助けになりたい 

当時のサイシードは、創業から間もないスタートアップ企業だったこともあり、いくつかの課題を抱えていました。 

例えば、デザイナーが不在でプロダクトの効果的なビジュアル化ができていなかったこと。例えば、IT技術は優れているにも関わらず、それを上手に伝えるのに苦戦していたこと。そのため、営業活動での苦労も少なくなかったといいます。 

この課題を解決するには、ただデザインを提供するのではなく、組織として目指す方向を定めたり、プロダクトの根幹部分を構築したり、営業活動における伝え方まで支援したりすることが企業成長につながると考えました。

そして、ANYがサイシードの企業成長のお手伝いをしたいと思ったのは、0→1を成し遂げるために毎日全力で仕事に打ち込む姿に胸を打たれたから。

ここから、ANYはさまざまな支援をスタートします。

地味で泥臭い積み重ねが、強いブランドを生むと思うから 

集合写真20181222
創業メンバーとインターンで構成された創業初期のサイシードとの集合写真

①サービスの立ち上がりを支援

まずは、サイシードのアイデンティティやお客様や社会に提供したいこと、目指すべき未来を明らかにしていくために、たくさんの対話を重ねていきました。取り組み当初は、毎週1回サイシードのオフィスに伺い、ホワイトボードを使いながら想いをヒアリング。 

また、話し合いと同時にプロダクトの根幹となる管理画面のブラッシュアップに取り掛かりました。その他、ローディング画面のデザインをはじめ、プロダクトを魅力的に見せるための細かい部分の調整を繰り返しました。

定期的に顔を合わせてお話を伺うことで、次に発生しそうな案件などをキャッチしながら、サービスのふさわしいカタチを模索していきました。

②営業力の強化をデザイン面から支援

その後、UIの思想設計へと移ります。当時は、まだUI思想がない状態からのスタートでした。多くのデザイン会社では「デザインのガイドラインや思想が固まっていないとできません」というケースが少なくありませんが、ANYでは初めからエンドクライアントのデザインを進める中で「UI思想はこうではないか?」という実験的なアプローチで試行錯誤を行なっていきました。

ざっくりとしたスケッチから、ディテール部分を描きこんでいく。それはまるでデッサンのような作業。話し合いで出てきた言葉やアイディアをもとに道筋を立てていく。エンドクライアントへのデザインも、こうしたやりとりを経てカタチになっていきました。

③サービスロゴ・サービスサイトのデザイン

UIやロゴは、サービスの魅力を伝えるために重要な要素の一つ。そのため、開発した目的やプロダクトの強みを徹底的にヒアリングし、実際のUIやロゴデザインへと落とし込んでいきました。

「sAI Chat」、「sAI Search」は、今では多くの企業が導入する人気サービスですが、当時はまだサービス名もロゴもありませんでした。
ANYが関わる前のロゴ
完成したサービスサイトのデザイン 

サービスサイトの制作では、最初から完成形のサイトマップを想定していたわけではなく、作成可能なページから1ページずつ制作を進めていきました。

けっきょく、サービストップページができたのは最終段階。一般的には、全体像が見えないサイト制作が敬遠されることが多いですが、当時は事業立ち上げの0→1の段階だったため、この制作スタイルで進めていくことが必要でした。 

その他にも、ブログのサムネデザイン、CTAブロックデザインといった部分的なデザインにも対応させていただきました。 

さらに、営業提案時のライブデザインも制作し、営業にも同行。このライブデザインは、プロジェクトの関係者にワークショップ形式で参加いただき、インプットとアプトプットの認識共有を同時に進めていくことで受注確率を高めていく手法です。受注後は、そのまま受注案件のデザインもお手伝いさせていただきました。 

④展示会や採用の支援

サイシードの展示ブースのデザインも担当

サービスロゴやサイトのデザインだけでなく、展示会ブースのデザインもお手伝い。

その後、サービスの販売が大幅に伸びたことによって、社内エンジニアが不足したため、採用ツールのデザインも支援させていただきました。

採用イベントのブースデザイン 
採用パンフレットのデザイン

⑤営業効率アップを目指しサービスデザインを汎用化 

これまでの支援で蓄積されたナレッジやノウハウを、サービス思想に還元し、デザインの汎用化を行っていきました。 

たくさんの対話を重ね、とにかく手を動かし続けた8年間。 

事業を成長させるためには、見せかけのデザインではなく、チームの一体感やプロダクトの強みの整理、さらには目指すべき未来の共有など、一つひとつを地道に積み重ねていくことが大切です。だからこそANYでは、今回の取り組みにおいても、他社が嫌がるようなことにこそ価値を見出し、事業成長に向けて最適な支援を模索していきました。

サービスと会社は急成長、メンバーは5人から50人に

年々社員は増加しより強固なチームとなったサイシード

技術力とデザイン力が結実し、PMF(プロダクトマーケットフィット)を果たしたサイシードは、導入企業をどんどんと増やし、大手企業や自治体といったクライアントがつくまでに成長を果たします。メンバーも年々増加していき、5人だったチームは、今では50人を超える体制に。 

ANYでは、下記のブランディング支援領域図を見ていただければわかる通り、多方面にわたって企業ブランディングのお手伝いをさせていただいています。今回の取り組みでは、最終的に「営業」「サービス」「採用」「広告・広報」と多岐にわたって支援させていただくことになりました。 

ANYが支援しているブランディング領域を表した図。今回は、この中の「営業」「サービス」「採用」「広告・広報」を支援。

ANYは、想いを形にするブランディングを通して、持続可能な事業成長、ひいては社会全体の健全な経済成長に貢献したいと考えています。

サイシードとの取り組みにおいても、その想いを常に持ちながら8年間にわたる支援をさせていただきました。こんなにも長く走ってこれたのは、サイシードの創業メンバーが持っていた価値観に、ANYが深く共感していたからだったかもしれません。 

それは、「Have fun make money」という考え方。 

ただお金儲けをするのではなく、楽しみながらお金を稼ぎ自己実現をしていこうという思想です。 

ANYもまた、”Anything goes!“をスローガンに、前向きな姿勢で楽しみながら事業成長に貢献したいという想いを持っています。このシンパシーもまた、長年のお取り組みにあたって、とても大切な要素になったのだと思います。 

デザイン面でのお手伝いはもちろん、事業やサービスの課題、さらにはPMFに向けたお悩みがあれば、ぜひ一度私たちにご相談を。資料請求のほか、オンライン無料相談を実施していますので、お気軽にご連絡ください。 

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