MVP

MVP のタイプ別に紹介!コンシェルジュ型はどう開発に影響する?

著者名:Maki Aman
商品開発においてMVP(Minimum Viable Product)にはいくつかのtypeが存在しています。 そのなかで今回は「コンシェルジュ型」をピックアップしていきます。 MVPとは何か、コンシェルジュ型とは何かから解説し、コンシェルジュ型が開発の際にどう影響するのか、そのシステムについて実際の事例も挙げながらご紹介していきます。 MVPとは まず、MVPとは何のことをいうのか、改めて説明していきます。 MVPとはMinimum Viable Productの略称で、顧客に価値を提供できる最小限のプロダクトのことです。 はじめから複雑な製品やサービスを目指すのではなく、顧客のニーズを最低限満たすことができる状態で提供するものです。 提供した後は、顧客から迅速なフィードバックが得られます。このフィードバックの繰り返しにより製品の問題点を明らかにし、徐々に改善させていき完成品に近づけていきます。 MVPは顧客に価値を提供できる最小限の製品ですが、注意すべきはMVPを構築する際、作るべきものを知っておく必要があることです。つまりプラットフォームの構築の際、その前にアイデアを検証することが重要になってきます。 このことを怠ると、誰も必要としない、需要のない製品をリリースするだけになってしまい、失敗に終わってしまいます。 コンシェルジュ型とは 現在のコンシェルジュは、クライアントの要望に対応する世話係という意味で広く知られています。 しかし元々は「集合住宅の管理人」の意味をもつフランス語でした。いつからかコンシェルジュの意味は広がっていき、現在の意味である世話係という仕事の名称を表すようになっていきました。 このコンシェルジュの意味のように、プロジェクトや事業のメンバーが世話係として何でもこなすMVPが、コンシェルジュ型MVPです。 ホテルのコンシェルジュのように何でもこなす コンシェルジュ型は、ホテルのコンシェルジュのように、顧客のニーズにきめ細やかに対応し、何でもこなします。この手法は、顧客の意見をじかに聞くことができるというメリットがあります。 ただ、コンシェルジュのように動けるだけのスキルをもった人材を探して採用するには、時間や費用などのコストがかかったり、体力が必要だったりします。 需要があるかを検証顧客のニーズを把握して、きめ細やかに対応できるコンシェルジュ型の特性を活かすことで、顧客の需要に沿ったサービスを提供することができます。 コンシェルジュ型によって、実際に需要があるかどうか検証した企業に、民泊仲介事業のAirebnbがあります。 Airbnbは、プロの写真家を使ったホストによりMVPを実施したところ、予約数が数倍に増えました。 Airbnbはこの検証結果により、写真撮影サービスを導入して成功を収めています。 フィードバック顧客から直接意見を聞いてフィードバックをもらえると、より顧客のニーズを把握でき、成功につなげやすくなります。 顧客の近所にあるスーパーのセール情報と食の好みから、その日の献立を考えてくれるサービスを提供するFoodonthetable.comは、サイトを立ち上げる前に顧客となるターゲット層のニーズを直接インタビューしました。 サービスを説明して興味をもったターゲットには、創始者メンバーが自宅に直接訪問することでサービスを提供。サービスのフィードバックも直接もらうことで、改善を繰り返し、事業を成功させました。 ただ、顧客からの意見を聞くことに徹してしまうと、改善への判断が遅れてしまうこと可能性もあります。また顧客からの意見を重視するあまり、本来目指していたものから大幅にずれたMVPに取り込んでしまうこともあります。 事例 MVPのコンシェルジュ型として成功している事例を紹介していきます。 doordash doordashはアメリカのフードデリバリー会社で、日本で知れ渡るようになったUber Eatsのライバル会社と考えて良いでしょう。 doordashは、アメリカではUber Eatsよりもシェアが高く、2020年12月にはニューヨーク証券取引所に上場しています。 doordashは、消費者、レストラン、ドライバーの3者と利益を分け合っています。消費者がアプリを使って食事を注文し、注文を受けたレストランが料理して、ドライバーがレストランから消費者まで届けるという流れです。支払いは、消費者がdoordashに支払い、doordashがそこからレストランへ手数料を差し引いて支払い、ドライバーにも配達料を支払います。 doordashは、アメリカにおける上位100のレストランのうち、約90%と組んでいるため、消費者は人気店の食事を注文できます。 また食事以外の提供も行っています。 2018年にWalmartと提携を結び、日用品の即時配達をはじめました。 そして2020年5月にも「Daya Inn」などの宿泊施設を運営するWhyndham Hotels and Resortsとも提携しました。宿泊者はdoordashを利用すると、配送料無料でフードデリバリーのサービスを受けることができます。 doordashがUber Eatsを抜いてアメリカで最もシェアを占めるようになったのは、このように別業種の企業とも提携を結んでサービスの幅を広げたことによるものでしょう。 まさに、顧客のニーズに応えて何でもこなすコンシェルジュ型の手法を用いている企業といえます。 Zappos Zapposは、靴を中心に通信販売を行う企業です。 靴を購入するには、通常、店舗に足を運んで試着をしてからという手順は必須のものと思われがちです。この常識を覆すために、Zapposが考えた販売戦略は、 ①送料及び返品無料 ②購入365日以内であれば何回でも返品可能 ③基本的に発注の翌日に配送 ④顧客対応は24時間365日 でした。 このサービスにより顧客のネット通販への抵抗感を弱めて事業拡大につながりました。 加えて、カスタマーサービスを行う「CLT(カスタマー・ロイヤルティー・チーム)」というコンタクトセンターの存在が、顧客のZappos へのリピート率を上げています。 当センターは、常に顧客の立場に立った対応をしており、数々の逸話が残っているほどです。このように、顧客のニーズに沿ったサービスを行うことができる、コンシェルジュ型の見本のような企業です。 まとめ MVPの利点は、顧客に最小限の価値を提供でき、顧客からのフィードバックをもとに改善処理していくことができる点です。つまり完璧な製品を最初から作る必要はなく、短期間でしかも低コストで作ることができます。 スタートアップで陥りやすい失敗は、完璧な製品を作り上げようとするあまり、複雑な機能などを搭載しようとして、完成するまでに長い時間と膨大なコストがかかってしまうことです。 このように必要最小限の労力によりMVPを構築するにあたり、その手法の1つとして挙げられるコンシェルジュ型は、ホテルのコンシェルジ ュのように顧客のニーズに沿って対応し、顧客の意見を直接聞くことができるのでフィードバックしやすい特徴があります。 そのため、商品開発においても、より顧客のニーズに沿った製品を作り上げることができ、成功を収めやすくなっています。

この記事を書いた人

著者名 Maki Aman

デザイナー、エンジニア、マーケターの経験を活かし、経営戦略からWEB企画(制作・開発・広告) までを幅広く担当。企業コーポレートサイト、ロゴデザイン、ブランディング、開発ディレクション、アニメーションなど現場でのデザインと実装など対応領域は多岐にわたる。新規事業立ち上げやコンサルティングの経験も豊富。3児の母。 15 年間、さまざまな企業のサービス起ち上げ、ブランディング活動に携わってきました。さまざまな立場や環境によって人の目線は変わるものですが、どのような角度から見たときにも、企業の明るいビジョンが描ける立体的な活動がしたいと思っています。 透きとおった心で、明るい未来を描き、美しい世の中をデザインするために活動中。 ・オルタナグリーンオーシャン大賞受賞 ・DXからXRの世界へMinimumVariableProduct(著書)

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