MVP

MVP のタイプ別に紹介!オーディエンス開発型とは?

著者名:Maki Aman
MVP(Minimum Viable Product)にはオーディエンス開発型という型があることを知っていますか?今回ご紹介するオーディエンス開発型はコストリスクを抑えられるだけでなく、顧客のニーズを知ることで、より高い価値の提供が可能になります。 「オーディエンス開発型MVPとは?」「どうやって顧客のニーズを知るのか?」「どんな事例があるのか?」 今回はそんな疑問に触れていきます。 MVPとは MVPとは、Minimum Viable Productの略で、直訳すると、実用最小限の製品になります。リーンスタートアップ提唱者のEric Ries によると、『価値仮説・成長仮説の検証を目的とした「構築―計測―学習」ループを回せるレベルの製品で,最小限の労力と時間で開発できる製品である』と定義されています。 もっと簡単に説明すると、「PDCAを回して改善する余地がありながら、顧客に価値を提供できる最小限の機能をもった製品」です。 狙いとしては、最小限の機能を搭載した製品を顧客に提供し、フィードバックをもらうことで、エンゲージメント(顧客満足度)を高める製品にしていきます。 オーディエンス開発とは?|コミュニティを構築すること MVPのひとつの型に、「オーディエンス開発型」があります。「オーディエンス開発型」は、製品開発前に顧客像を明確にして、顧客基盤を開発することです。見込み顧客と意見交換することで、顧客が求めているコンテンツやサービスの機能・関心をはかれます。 「オーディエンス開発型」の場合、MVPは「意見交換する場所」になります。その場所は、イベントのような人が集まる場所だけでなく、オンライン上でも構いません。つまりコミュニティを構築することが、オーディエンス開発のMVPになります。 昨今では、自社のプラットフォームだけでなく、SNSやボットといった外部のコンテンツでも配信する方法が増えたことで、オーディエンス開発は単純な開発ではなくなっています。 オーディエンス開発型のメリット・デメリット 続いて、オーディエンス開発型のメリット・デメリットやコミュニティ構築のポイントについてみていきます。 オーディエンス開発型のメリットは、製品開発前に顧客が求めているニーズがわかることです。それにより、製品の製作コストを最小限に抑えられます。 MVPをオンライン上にすれば、会場費も削減できるだけでなく、世界中の見込み顧客からのニーズを集めることも可能です。 しかし、一見メリットしかないように感じるオーディエンス開発にも、デメリットがあります。サービスのニーズを集めることはできますが、サービスに対する金銭的な意思までは確認できません。金銭的な意志に関しては、PSM(Price Sensitivity Measurement 価格感度測定分析)やCVM(Contingent Valuation Method 仮想的市場評価法)といった別の手法での調査が必要になります。 コミュニティ構築のポイント コミュニティを構築するには、主に取材とアンケートの2つの方法があります。 2つの方法にはポイントがあります。それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。 ・取材 顧客基盤の開発の方法として、取材があります。見込み顧客に対し、インタビューをしてサービスに対するニーズをはかります。 例えば、「テレワークでの勤怠管理システム」を開発する場合、こんな質問をします。 「テレワークはどのくらいの頻度で実施していますか?」 「テレワークの時の勤怠管理はどうやっていますか?」 質問に対し、80%の見込み顧客が課題を感じていることがわかれば、このサービスは「求められている製品」になります。 取材には落とし穴があります。見込み顧客として、知り合いにインタビューした場合です。 知り合いは、共感こそしてくれますが、否定的な意見は言いづらいものです。見込み顧客の選び方で効果が大きく変わるので、気を付けましょう。 ・アンケート アンケートも顧客基盤の開発に有効です。見込み顧客に対してアンケートを採ることで、サービスに対するニーズをはかります。 例えば、ランディングページを活用した場合、このようにしてみます。 ランディングページ上に、サービスの概要をお知らせし、申し込みボタンだけ作成します。それを見たユーザーは興味があれば、申し込みボタンを押してくれます。 申し込みボタンがどれくらい押されたのか、つまりトラクションをはかることで、ユーザーニーズがどのくらいあるかがわかります。この方法は、簡単にWebサイトを作成できる現在では、実行しやすい方法です。 FacebookやTwitter、InstagramといったSNSを組み合わせることで、より多くのユーザーニーズを集めることも可能です。 アンケート期間が数ヶ月に渡る場合、見込み顧客を飽きさせない工夫が必要です。アンケート調査のデザインを短い周期で変更することや、楽しい企画を取り入れることで、見込み顧客が楽しみながらアンケートに答えてくれるようにしましょう。 事例【Pinterest】 オーディエンス開発の事例にはどういうものがあるのでしょうか?昨今、Pinterestというプラットフォームが注目されています。 Pinterestは、気に入った画像や動画・リンクをボードと呼ばれる自分のフィールドに保存するプラットフォームです。 Pinterestが、FacebookやTwitter、Instagramといった他のSNSと大きく異なる点は、時間軸です。他のSNSでは過去や現在の情報を共有しますが、Pinterestは未来に向けた情報を共有します。将来購入したい製品やサービスの画像を保存するので、ユーザーが求めているニーズがわかります。 Pinterestでは、ユーザーが関心を持っているコンテンツを、利用動向をもとに洗い出せます。オーディエンス開発の取り組みのひとつとして、Pinterest運用は有効な手段です。 まとめ MVPの型のひとつであるオーディエンス開発の目的は、顧客のニーズを知ることです。顧客のニーズを知ることで、製品製作のコストを抑えるだけでなく、より高い価値の提供が可能です。 そのためにも、コミュニティの構築・育成が必要になります。対面やオンライン上のように、コミュニティには色んな形があるので、自社のサービスに合ったオーディエンス開発を探しましょう。

この記事を書いた人

著者名 Maki Aman

デザイナー、エンジニア、マーケターの経験を活かし、経営戦略からWEB企画(制作・開発・広告) までを幅広く担当。企業コーポレートサイト、ロゴデザイン、ブランディング、開発ディレクション、アニメーションなど現場でのデザインと実装など対応領域は多岐にわたる。新規事業立ち上げやコンサルティングの経験も豊富。3児の母。 15 年間、さまざまな企業のサービス起ち上げ、ブランディング活動に携わってきました。さまざまな立場や環境によって人の目線は変わるものですが、どのような角度から見たときにも、企業の明るいビジョンが描ける立体的な活動がしたいと思っています。 透きとおった心で、明るい未来を描き、美しい世の中をデザインするために活動中。 ・オルタナグリーンオーシャン大賞受賞 ・DXからXRの世界へMinimumVariableProduct(著書)

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