MVP

新規事業立ち上げの秘訣! MVP の活用方法

著者名:Maki Aman

新たに事業を立ち上げようとしている方は、「アイディアがすべて!」と考えていませんか。

優れたアイディアから生まれた製品やサービスがヒットする要素が多いのは確かです。しかし、どんなビジネスでも成功は約束されていません。ビジネスの先行きを予測し、戦略的にことを進める必要があります。

そういったビジネスを戦略的に成功させるための手法として、MVP(Minimum Viable Product)があります。

MVPを理解し活用することで、効率よく新規事業の立ち上げに取り組むことができます。

MVPとは

MVPとは、シリコンバレーで成功した企業がおこなっていたリーン・スタートアップという考え方にもとづいています。リーン・スタートアップとは、「コストをできるだけかけないで起業する」という考え方です。

ビジネスのアイディアを、最小コストでかたちにして、市場でのニーズを確認します。

MVP(Minimum Viable Product)は、『最小限で実現可能な製品』という意味です。ビジネスのアイディアという仮説をかたちにして、仮説に市場性があるかを検証します。

検証の結果、そのままでも市場性があると判断すれば、さらなる製品開発にコストをかけます。検証に問題があった場合や、市場性がないと判断した場合は、アイディアの修正やそのアイディアでのビジネスを断念します。

どんなアイディアであっても、成功するか失敗するかはわかりません。

MVPでは、最小のコストで検証することによって、大きな失敗リスクを最小にします。

新規事業にどう生かせるのか

新規事業を成功に導くためには、成功までのプロセスにおいて検証を重ねていく必要があります。

既存の市場に新規事業がまともに参入しても、成功する可能性は極めて低いということはいうまでもありません。よほど優れたアイディアで勝負しないと、勝ち目はありません。

ビジネスが成功する一つの要素として、競争相手がいないことが挙げられますが、仮に競争相手がいなくても、市場のニーズをとらえていなければ成功する可能性は低いでしょう。

新規事業をスタートする際は、完璧な製品・サービスを最初から目指すのではなく、MVPをつくることで、新規事業におけるアイディアを検証しながら進めていくことができます。

アイディアの検証(リーンキャンバス)

アイディアの検証をする際に用いられる方法として、リーンキャンバス(Lean Canvas)があります。

ビジネスモデルとなるアイディアを各要素に分けて検討することを目的としたフレームワークです。

リーンキャンバスには、顧客セグメントや課題、ソリューションなど、9つの要素があります。これらの要素ごとに仮説を検証することで、ビジネスモデル全体を俯瞰してみることができ、チーム内の共通認識を持つことやプロダクトの前提を擦り合わせにも役立ちます。

このリーンキャンバスをもとに整理をしながらMVPを早い段階で市場に出し、段階的にフェーズを分解してアイディアの検証をおこなっていきます。

課題・イシューの検証(CPF)

リーンキャンバスが完成したら、それが本当に正しい計画なのかを検証します。最初のフェーズは、CPF(Customer/Problem Fit)です。これは、顧客の課題とその解決方法を導き出すプロセスです。

この段階では、課題や仮説の構築や、想定した顧客に課題が存在するのか、その課題の深さや要因などを検証します。

スタートアップのなかで、CPFのフェーズがとても重要です。スタートアップが失敗する大きな原因は、CPFの掘り下げ不足が原因ともいわれていますので、どれだけ明確に掘り下げていくかが重要になるでしょう。

ソリューションの検証(PSF)

次は、PSF(Problem/Solution Fit)の確認です。この段階では、顧客の課題が特定のソリューション(解決策)で解けるかどうか、顧客の課題やニーズを解決する価値を提供できるかどうかを検証します。

多くのビジネスアイディアには、同様の価値を提供する既存のビジネスモデルが存在するため、既存のモデルと比較して優位性があるかどうかも見ていく必要性があります。

もし顧客の課題が解決できそうな手段や方法がみつかり、顧客がそれに対して価値を感じ、対価を繰り返し払うものであれば、そのソリューションは製品化する価値があると判断できるでしょう。

意味イノベーションの検証(PMF)

ここまでくれば、次はPMFの確認です。

PSFのソリューションを製品化したものを実際に市場に投入し、市場の適合性や反応を検証します。

つまり、本当に商品を顧客がお金をだして買うのかを検証するフェーズです。顧客のニーズにしっかりと応えられており、そのニーズが集まる市場にプロダクトが置かれていることが重要です。

荒削りなプロダクトを市場に投入しながら、何度も改良を高速で繰り返すことでPMFに到達させます。

磨き方・スケールするための土壌、組織

さいごのフェーズはスケール(拡大)です。スケールするためには戦略と組織設計が必要になります。

急成長を実現するスタートアップには、多くの人材を採用する必要もでてきます。

人材が増え、組織が大きくなるにつれて組織内の意思の疎通も難しくなりますので、組織内のミッション・ビジョン・バリューや目標、各自の役割などを可視化しながらスケールするための土壌づくりをすることで事業化していきます。

MVPの注意

MVPをおこなえば、新規事業の立ち上げが成功するとは限りません。

MVPを活用することで、事業の立ち上げに失敗した時の影響を最小限にすることができます。

また自動車や医療関連製品など、安全性が求められる製品での新規事業立ち上げには向いていません。

安全性が求められる製品については、1度の失敗が致命的となる場合があるからです。

そして、すでに顧客が決まっている場合は、MVPをおこなっても意味がありません。顧客と一緒に製品開発をすればよいからです。

POINT
  • MVPをおこなう上で重視することは、いかに低コストで、いかに短期間で結果が得られるかということです。必ず予算と期限を決めておこないます。

まとめ

新規事業立ち上げの手段としてMVPを活用

新規事業に、確実に成功するものはありません。どんなに優秀な起業家であっても失敗のリスクはあります。現在、大企業といわれている会社も、新規事業での失敗はあります。しかし、失敗を恐れていては、ビジネスの成功はありえません。

新規事業立ち上げの秘訣は、失敗を恐れないでビジネスモデルを模索し続けること。その手段として、MVPを活用します。

MVPを活用することで、多くの人たちと出会うことになるでしょう。

そして、多くの人たちと交流することで、新たなアイディアを見つけることもできます。そうして出会った人たちは、あなたにとって心強いビジネスパートナーになる可能性もあります。新規事業には、アイディアも重要ですが、信頼できるビジネスパートナーとの出会いも大切です。

この記事を書いた人

著者名 Maki Aman

デザイナー、エンジニア、マーケターの経験を活かし、経営戦略からWEB企画(制作・開発・広告) までを幅広く担当。企業コーポレートサイト、ロゴデザイン、ブランディング、開発ディレクション、アニメーションなど現場でのデザインと実装など対応領域は多岐にわたる。新規事業立ち上げやコンサルティングの経験も豊富。3児の母。 15 年間、さまざまな企業のサービス起ち上げ、ブランディング活動に携わってきました。さまざまな立場や環境によって人の目線は変わるものですが、どのような角度から見たときにも、企業の明るいビジョンが描ける立体的な活動がしたいと思っています。 透きとおった心で、明るい未来を描き、美しい世の中をデザインするために活動中。 ・オルタナグリーンオーシャン大賞受賞 ・DXからXRの世界へMinimumVariableProduct(著書)

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