マーケティング

ブランディング必勝法!リーン・ブランディングとは?

著者名:Maki Aman

リーン・スタートアップは、ブランディングにも活用することが出来ます。

企業の広告費が年々増加しており予算を圧迫している一方で、ユーザーもある程度のITリテラシーをもつようになったことで、広告を出せば販促効果が見込めるという状態ではなくなってきています。

そんな現状の打開策として注目されているのが「ブランディング」です。企業の成長には欠かせないブランディングとリーン・スタートアップを掛け合わせた「リーン・ブランディング」とは一体どんな手法なのか、今回はご紹介していきます。

リーン・スタートアップとは

スタートアップの成功率を高めるためにエリック・リースというシリコンバレーの起業家が提唱したマネジメント手法が「リーン・スタートアップ」です。

大きな特徴は、企業アイデアを思いついたらMVP(Minimum Viable Product)と呼ばれる必要最小限の機能を備えたプロダクトを作成することです。費用や時間をかけずにプロダクトを作成し、市場に出すことで顧客のニーズを確認することが出来ます。

MVPを改良しながら成功を目指す手法は、ムダな費用や時間を省くことが出来るので、上手くいかなくても再構築することが出来ます。

ブランディングとは

ビジネスシーンで活用されることが多くなってきた「ブランディング」ですが、どんな意味なのかご存じでしょうか。

ブランディングとは、対象によって複数の種類が存在します。その一部をご紹介します。

■商品・サービスブランディング:
ターゲットであるユーザーにサービスや製品について共通イメージを抱いてもらうための施策のこと

■企業ブランディング:
ブランディングの対象となる企業に関わる人たち(顧客だけではなく株主や従業員なども含む)に対して、共通イメージを抱いてもらうための一連の施策のこと

■アウターブランディング・インナーブランディング:
アウター=顧客などの社外、インナー=従業員などの社内の人たちを指し、それらに共通イメージを持たしたり、イメージアップをはかる施策のこと

高級ブランドという形でブランドという言葉をよく耳にしますが、ブランドは全ての企業・商品が形成するものです。

また、成功しているブランディングの例は次のようなものです。

  • 日常ウェアといえば、ユニクロ
  • 辛口ビールといえば、アサヒスーパードライ
  • 健康的な食堂といえば、タニタ食堂

ブランディングのメリット

ブランディングによる共通のイメージをユーザーにもってもらうことで多くのメリットがあります。

差別化が出来るため、価格競争を避けられる

ブランディングの効果が出始めるとユーザーが製品を想起した時に、自社製品が選ばれる価値を創造することが出来ます。

素材が丈夫で長く使える、トラブルがあってもサポートが充実しているから安心出来る、などユーザーが価値を感じるイメージをもってもらうことで競合との差別化効果を得られます。

結果、価格競争を避けることが出来るので、収益性の向上も見込めます。

ファン層の獲得につながるので長期的に安定したビジネス展開が出来る

消費者の中には、ブランドにこだわりをもつ方も多く存在します。ブランディングを行うことで、日用品やファッションブランド、おやつのメーカーなどを長期的に使用してくれるユーザーを獲得することが出来ます。

ブランディングによって獲得したファン層は、価格ではなくブランドに対しての価値を見出しているので離れにくく、安定したビジネス展開には欠かせない存在です。

企業価値が上がる

一般的に広く認知されるようなブランドを築ければ、企業としての価値が上がります。他社との取引にも有利に働くので生産コストを抑えられたり、発注可能な数量を交渉したりと、より効率的なビジネスにつながります。

類似した業種・市場や異業種・市場に進出できる

ステイタスの高いブランドは、本来の業種や市場に留まらずに、類似業種や異業種、海外市場に進出させることも可能となります。新たな市場で上手くブランドを動かすことができれば、さらなるユーザーの確保となり、さらなるビジネス展開が望めるでしょう。

ブランドの評価算出方法

高いブランド力がもつ企業が、他分野や異業種に進出する際のブランドの拡張力を注視したファクターとして、ED(エクスパンション・ドライバー)というものがあります。このEDの算出は、海外売上高比率と非本業セグメント売上高比率の平均値で表されます。

他にもPD(プレステージ・ドライバー)やLD(ロイヤルティ・ドライバー)などを用いたブランド価値を算出もあります。

これらの算出方法を使い、ブランド価値を数字で表すことで他企業とのブランド価値の比較などが行えます。

また、ブランドの価値算出には、ED、PD、LDなどのブランドの価値を資産等の数字で表す方法以外に、ブランドという無形のものを資産として評価する「ブランド・エクイティ」という考え方もあります。

「ブランド・エクイティ」は

  1. ブランド認知
  2. ブランドロイヤリティ
  3. 知覚品質
  4. ブランド連想
  5. その他ブランド資産

を計測することで評価する方法です。

このようにブランドの評価算出にはさまざまな方法があります。

重要な経営資源の1つであるヒトに関しても、良い企業イメージを普及出来れば、優秀な人材が集まってきます。採用コストも削減出来、社内人材の質も高まります。

消費者だけでなく企業相手にもブランディングは多くのメリットをもたらすため、ブランド向上の施策に積極的に取り組みましょう。

リーン・ブランディングとはどんな手法?

ブランディング施策を行う際に、有効な手法が「リーン・ブランディング」です。名前の通り、リーン・スタートアップの特徴をブランディング施策に適応した手法です。

ムダのないブランディングを行うためには、4つの手順があります。

仮説

現在の市場環境や他社のブランディング戦略、自社のブランドイメージなどについての調査を行い、ブランディング戦略の仮説を立てます。

他社との差別化は出来ているのか、市場に適しているのか、自社の強みはユーザーに価値となり得るのかなどをポイントにブランディングアイデアを練ります。

MVPの作成

必要最小限の機能のみでブランドコンセプトやロゴ等を作成します。

ここでは、ブランドの核となる要素以外は盛り込まないのがポイントです。スピードが重視されるステップでもあります。

検証、改善

実際に市場に出してみてユーザーの反応を記録します。仮説の時点で想定していたブランディング成果と比べてどうなのかを分析しましょう。

分析結果から、より強固なブランドを築くためにはどんな課題を解決しなければならないのかを導き出し、改善を繰り返していきましょう。

市場に出して検証する→データを基に改良を重ねるというステップを何度も踏むことでムダを省きながらブランディング施策を行うことが出来ます。

再構築

どうしても上手くいかない場合は1から再構築をします。リーン・ブランディングの特徴として、ムダな時間やコストを省きながら進めているのでやり直すハードルが低いという点があります。

ブランディングのスピードをあげるには?

ブランディングを進めていくなかで、「もっと早くブランディングを進めることはできないのか」というもどかしさや疑問をもつ方もいるでしょう。

ブランディングは戦略の構築から始まり、最終はプロモーションへとつながっていきます。

各段階で担当やチームを組んで行います。順番通りに担当者やチームが各プロジェクトを行い、次につなげていくことをリレー方式と呼ばれています。このリレー方式を取ると、時系列にプロジェクトが進んでいくためそれなりの時間を要します。

POINT
  • 今、その解決方法としてスクラム方式が挙がられます。スクラム方式は、戦略からクリエイティブ作業やプロモーションを1つのチームで行うことです。意思の疎通やブランディング戦略の共有化が行なえ、意思統一や時間の省略につながります。
  • また、そういった共有化や認識・意志を統一していくなかで情報を1つに集約したり、KJ法によって情報収集。それを4C(市場・顧客:Customer、競合:Competitor、流通:Channel、自社:Company)に分類することも重要です。

こういった方法をとることで、少しでも早いブランディングを行うことが可能です。なにより大切なものは、そもそもブランディングは時間がかかるものなので、着手は早めにするということも忘れないようにしましょう。

まとめ

リーン・ブランディングについてのまとめ

限りある経営資源を効率よく活用してブランディングを進めていくためにリーン・ブランディングは有効な手法です。

特にブランディングに関する知見や実績が社内にない場合には、仮説→検証を繰り返すのでブランディング施策についてのデータを蓄積するという点でも有効です。

今後ブランディングを行う際の参考にしてみてください。

この記事を書いた人

著者名 Maki Aman

デザイナー、エンジニア、マーケターの経験を活かし、経営戦略からWEB企画(制作・開発・広告) までを幅広く担当。企業コーポレートサイト、ロゴデザイン、ブランディング、開発ディレクション、アニメーションなど現場でのデザインと実装など対応領域は多岐にわたる。新規事業立ち上げやコンサルティングの経験も豊富。3児の母。 15 年間、さまざまな企業のサービス起ち上げ、ブランディング活動に携わってきました。さまざまな立場や環境によって人の目線は変わるものですが、どのような角度から見たときにも、企業の明るいビジョンが描ける立体的な活動がしたいと思っています。 透きとおった心で、明るい未来を描き、美しい世の中をデザインするために活動中。 ・オルタナグリーンオーシャン大賞受賞 ・DXからXRの世界へMinimumVariableProduct(著書)

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