ユーザーが実現したいことを可視化するための手法ユーザーストーリー

ユーザーが実現したいことを可視化するための手法ユーザーストーリー

ユーザーストーリーとはなにか

ユーザーストーリーは、アジャイル開発で使われる、ソフトウエアの機能や開発のための方法論です。オライリー・ジャパンから出版された、ジェフ・パットン著 「ユーザーストーリーマッピング」のなかで紹介されています。

機能や技術的な要素の優先順位をつける「プロダクトバックログ」を作るための、形式の一つです。しかしUIデザインプロセスやデザインに応用すると、デザインのベースになる土台を作ることができます。

具体的には、ユーザーが実現したいことや目的を1行の簡潔な文章にまとめることで、可視化して誰にでも分かりやすくします。

「誰が」「どこで」「何を」「なぜ」を明確にすると、流れを把握しやすくなるのです。さらには全体を体系化して、過不足がないかを事前に検討するのにも役立ちます。

ユーザーストーリーのテンプレートは、「ユーザーは、~がしたい」 というものです。複数の内容は詰め込まず、「ユーザーは、アカウントを検索したい」のように1行で記載していきます。

すべてのユーザーの要望を記載するには、多くのユーザーストーリーが必要です。しかしこれを明確にしておくことで、最終的な完成品を過不足なく完成させることができるのです。

ユーザーストーリーをマッピング

ユーザーストーリーマッピング(User Story Mapping)とは、文章で記載したユーザーストーリーをマッピングしたものです。

ユーザーストーリーに明文化すると個々の内容は明確になりますが、内容や時間で分類・整理されていないため、まだまだ見づらい状態です。

これを時間軸やストーリーの深さの軸で表にして、ユーザーストーリーをマッピングしていき、「誰が」「どこで」「何を」「なぜ」するのかを、一目で把握できるようにします。

ユーザーストーリーマッピングはなぜ必要?

ユーザーは実現したいことがあって、開発やデザインを依頼してきます。しかしユーザー自身でも実現したいことを、完全には把握できていない場合もあります。

ユーザーは実現したいことは明確でも、専門的な知識があるわけではなく、具体的な手法については分からないためです。

もしくはユーザーが実現したい内容と、プロジェクトの実行メンバーとの間に、齟齬や誤解が生じる場合もあります。さらには、プロジェクトの実行メンバーの間で、どんどんずれが生じていく場合もあります。

あいまいな指示やあいまいな説明では、人によって受け取り方が異なるため、「ユーザーとメンバー間」「メンバーとメンバー間」で、内容把握にずれが生じてしまうのです。

そのような問題は、ユーザーストーリーマッピングを使うことで防ぐことができます。ユーザーの実現したいことを重んじることができるため、ユーザー中心主義を貫くことができるのです。

要求の全体像を把握できる

ユーザーの依頼が明確でなおかつ的確であっても、開発やデザインのプロセスが多岐に亘る場合や、プロジェクトに多人数が関わる場合には、全員が全体像を把握するということは難しいものです。

開発やデザインでは、「木を見て森を見ず」のように、いつの間にか全体の把握がおろそかになっていくことがよくあるのです。

プロジェクトの要求の全体像を常に把握し、プロジェクトに関わる全員が同じ内容を共有するためにも、ユーザーストーリーマッピングは有効です。

機能過多にならず、デザインもぶれない

「ユーザーの目的を実現するためには、どんな機能が必要なのか」については、始めに慎重に検討して決定しておくべきです。

しかしユーザーやメンバーがプロジェクトを進めるうちに、「これもあったほうが便利かもしれない」と、本当は必要ない機能も追加したくなることがあります。

いつの間にか「あれも、これも」と不要な機能を追加しているうちに、機能過多になりすぎて、実際には使いにくいものになってしまうのです。

デザインについても同様で、当初の意図したものを最後まで忘れることなく、ぶれないデザインを貫く必要があります。そのためにも基本要件を常に確認できる、ユーザーストーリーマッピングが有効なのです。

ユーザーストーリーマッピングの作成手順

ユーザーストーリーマッピングの作成するために必要なものと、手順を確認していきましょう。

●準備するもの
・会議室などの集まれる部屋
・ホワイトボードか大きな模造紙
・付箋紙(3色)
・水性ペン(黒)

●作成手順
・ユーザーストーリーを付箋紙にペンで書き出す。
・ストーリーのベースになる背景を書き出して、並べる。
・時間軸とストーリーの流れに沿って付箋を並べる(横軸)。
・優先順位などの条件を決めて、順番に並べる(縦軸)。
・付箋が多い場合には、内容などで段階を区切り、分割する。

ユーザーストーリーを付箋に書いていくため、並べた後でも何度でも並べかえができるところがメリットです。付箋の数が多い場合には、ストーリーの区切りや条件の切れ目などで、区切っていくとわかりやすくなります。

作成するときには、参加者同士で話し合いをしながら決めていきます。会話はイノベーションを生み出すため、話し合いをしながら決めていくというのも、ユーザーストーリーマッピング作成の一部なのです。

ユーザーストーリーを作成するツールとは?

ユーザーストーリーを作成するには、付箋とペンを使って書き出していくアナログな方法もあれば、「Millanote」「Miro」といったネット上のツールを使って作る方法もあります。

「Millanote(ミラノート)」は、2017年に公開されたオンラインノートサービスです。自由帳の上に自由自在に書くように、文字や写真などを挿入することができます。

クリエイティブ制作のビジュアルボードとしても、使いやすいツールです。PDFやPNGでの書き出しができます。

「Miro(ミロ)」は、リモート会議やプレゼンにも適したデジタルホワイトボードです。大きさは無限に広げることができ、複数人で同時に作業することができます。

マーケティング用のテンプレートやデジタル付箋なども用意されているため、すぐに使うことができます。作成したボードは、PDFにして書き出すことが可能になっています。

(画像は写真ACより)


▼外部リンク

Millanote(ミラノート) 
https://milanote.com/

Miro(ミロ)
https://miro.com/

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